結論から話す──エンジニアのための伝え方の技術
こんにちは、クラウン情報テクノロジーの増井です。
今回は、ビジネスの現場でよく言われる「結論から話す」という技術について、エンジニアの視点から掘り下げてみたいと思います。
特に最近は、ハイブリッド勤務の体制が増えてきたことにより、チャットだけでなく対面でお客様やチームメンバーと話す機会も再び増えてきています。
だからこそ今一度、こういった「伝え方のスキル」をしっかり身につけておくことの重要性を再確認したいと思います。
1. 石破首相とトランプ大統領のエピソードに学ぶ
以前、石破首相がアメリカのトランプ大統領との初会談を前に、麻生太郎元首相からこう助言されたというエピソードがあります。
「トランプ大統領は、結論から話すことを好む。長い前置きは嫌うぞ」
これに対して石破氏は、
「それは……私が最も苦手とすることです」
と答えたそうです。
このやり取りには、文化の違いと話し方の癖がよく表れています。
そしてこれは、私たちがIT業界で仕事をする上でも無関係ではありません。
2. 結論を後回しにする人の“落とし穴”
結論から話さない人には、ある共通点があります。
それは、その結論に自信や責任を持てていないというケースです。
たとえば、
「それは上司が言っていて……」
「一応社内ではこうなっていまして……」
といった言い回しが出てくることがありますが、社外の人間にとって“御社の上司が何と言っているか”は関係ないのです。
重要なのは、「あなた」がどんな結論をどう伝えるのかです。
とくに「悪い連絡」こそ、結論からはっきり伝えることが信頼のカギになります。
遅延、トラブル、課題……すべて、先に要点を伝えることで、相手も落ち着いて対処を考えることができます。
3. 忙しい相手には“結論ファースト”が基本
要件定義の場などでキーマンとなるクライアントの責任者は、常に多忙です。
そうした方に、
「背景からご説明すると……」
「以前のやりとりを思い出していただくと……」
と延々と話し出してしまうと、本題に入る前に時間切れになる可能性も。
ですので、相手が忙しければ忙しいほど、結論から伝えることが重要です。
電話でも同様で、話が長くなりがちな人は、結論を後回しにしてしまっていることが多いのです。
4. PREP法を活用して話を整理する
「結論から話すのが苦手」という方には、PREP法をおすすめします。
- P(Point):結論
- R(Reason):理由
- E(Example):具体例
- P(Point):再度、結論
例:
・今回の障害は回避できた可能性が高いです(結論)。
・なぜなら、昨年と同じケースだったからです(理由)。
・実際、過去の障害報告書にも同様の傾向が見られます(例)。
・したがって、再発防止策を早急に講じる必要があります(再結論)
PREP法を使うことで、話の構成が自然とロジカルに整理され、相手にも伝わりやすくなります。
5. 他山の石として学ぶ
「人の振り見て我が振り直せ」ということわざがあります。
自分の話し方に気づくには、周りの人の話し方を観察するのが一番です。
- 話がわかりやすい人と、そうでない人の違いは何か?
- なぜこの人は伝わらないのか?
こうした視点で周囲を見ることで、自分の話し方を見直すきっかけになります。
結論を後回しにしてしまうクセに気づけば、すぐにでも改善できます。
まとめ:伝え方は“スキル”であり“信頼”の表れ
「結論から話す」ということは、
ただ話を短くする技術ではなく、相手への配慮と信頼構築の基本姿勢です。
- 結論に責任を持って伝える
- 悪い連絡こそ先に伝える
- 相手の立場を想像して、先回りする
こうした姿勢は、エンジニアとしてだけでなく、ビジネスパーソンとしての信頼にもつながります。
ぜひ、「話の順番」にも意識を向けてみてください。
それが、“伝わる人”への第一歩になるはずです。



“結論から話す──エンジニアのための伝え方の技術” に対して13件のコメントがあります。
コメントは受け付けていません。