「世界を解き明かす地政学」から考える、“物事の背景を見る力”
こんにちは。クラウン情報テクノロジーの増井です。
毎月最終週は「社長の本棚」と題して、印象に残った一冊をご紹介しています。
今回取り上げるのは、世界を解き明かす地政学です。
「地政学」という言葉を聞くと、政治や国際情勢を学ぶための専門的な本という印象を持つ方も多いかもしれません。
私も最初はそう思っていました。
しかし読み進めるうちに感じたのは、この本は単なる世界情勢の解説書ではなく、
「物事をどう見るか」という視点を教えてくれる本
だということです。
1.「正しい・間違っている」だけでは世界は動いていない
この本を読んで、一番印象に残ったことがあります。
それは、
世界は「正しい・間違っている」だけでは動いていない
ということです。
ニュースを見ていると、
「なぜこの国はそんな行動を取るのだろう」
と思うことがあります。
しかし、その国の歴史や地理、資源、安全保障などの背景を知ると、その判断にも理由があることが見えてきます。
もちろん、その判断に賛成するかどうかは別の話です。
ただ、
背景を知らなければ、本質は見えてこない。
この本は、そのことを改めて教えてくれました。
2.仕事でも「背景」を理解する人は強い
私はこの考え方は、仕事にもそのまま当てはまると思っています。
例えば、お客様から
「この機能を追加してほしい」
という依頼があったとします。
そのとき、
「言われた通りに作る」
だけでは、本当に良い仕事とは言えません。
本当に考えるべきなのは、
- なぜその要望が出てきたのか
- 現場では何に困っているのか
- 本当に解決したい課題は何なのか
という背景です。
背景を理解できれば、
「それなら、こちらの方法のほうが良いかもしれません」
という提案ができます。
私は、ここに上流工程の面白さがあると考えています。
3.金融ITでは「全体を見る力」が求められる
金融ITの現場でも同じです。
一つのシステムだけを見ていても、本当の意味で良い設計はできません。
業務の流れ、
他システムとの連携、
法制度の変更、
運用への影響。
さまざまな要素が複雑に絡み合っています。
だからこそ、
自分の担当だけではなく、全体を俯瞰して考える力
が重要になります。
目の前の仕様だけを見るのではなく、
「この変更が全体にどんな影響を与えるのか」
まで考えられる人ほど、お客様から信頼されるエンジニアになります。
4.経営者になって、より共感したこと
会社を経営するようになってから、この本の内容がさらに腑に落ちました。
経営では、一つの判断にも多くの要素が関係しています。
採用、人材育成、営業、資金繰り、会社の将来。
どれか一つだけを見て判断すると、全体のバランスを崩してしまいます。
だからこそ、
「この判断は半年後、一年後にどう影響するのか」
という視点が必要になります。
地政学とは国際政治だけの学問ではなく、
複数の要素を俯瞰して考えるための思考法
なのだと感じました。
5.知識よりも、「視点」が得られる一冊
この本を読んで得られた一番の収穫は、
世界情勢の知識ではありません。
「一歩引いて物事を見る習慣」
でした。
私たちは、目の前で起きた出来事だけを見て判断しがちです。
しかし、その背景には必ず理由があります。
相手にも事情がある。
会社にも事情がある。
国にも事情がある。
背景を理解しようとする姿勢が、より良い判断につながる。
これは仕事でも、人とのコミュニケーションでも、同じことではないでしょうか。
6.まとめ
『世界を解き明かす地政学』は、世界情勢を学ぶためだけの本ではありませんでした。
私がこの本から学んだのは、
「目の前の出来事だけで判断しないこと」
です。
人にも、会社にも、国にも、それぞれ背景があります。
その背景を理解しようとする姿勢が、本質を見抜く力につながります。
システム開発でも、金融ITでも、会社経営でも、
大切なのは表面的な現象だけを見ることではなく、
「なぜそうなったのか」
を考え続けることです。
仕事を通じて、もっと広い視点で物事を考えたい。
そんな方に、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
7.Podcast
今回のテーマは、一見するとITとは関係がないように思えるかもしれません。
しかし、「背景を理解すること」「全体を俯瞰して考えること」は、エンジニアやマネージャー、そして経営者にとっても欠かせない力です。
Podcastでは、この本を読んで感じたことや、金融ITの現場・会社経営との共通点についても、実体験を交えながらお話ししています。
ご興味のある方は、ぜひそちらもお聞きください。
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