『仕事は楽しいかね?』~変化の時代だからこそ、まず試してみる~
こんにちは。株式会社クラウン情報テクノロジー代表の増井です。
今回の「社長の本棚」でご紹介する一冊は、デイル・ドーテン著の『仕事は楽しいかね?』です。
タイトルだけを見ると、「仕事を楽しむための本」という印象を受けるかもしれません。
しかし、実際に読んでみると、私が特に印象に残ったのは、仕事を楽しむ方法というよりも、「変化すること」「試してみること」の大切さでした。
仕事をしていると、失敗しないように十分に考え、計画を立ててから行動しようとします。
もちろん、考えることも計画を立てることも大切です。
しかし、どれだけ考えても、実際にやってみなければ分からないことがあります。
そして今は、そもそも将来を正確に予測すること自体が難しい時代でもあります。
今回は、『仕事は楽しいかね?』を読んで、私自身が改めて感じたことについてお話ししたいと思います。
1. 完璧な計画を立ててから始めなくてもいい
仕事では、計画を立てることが大切です。
システム開発でも、要件を整理し、設計を行い、スケジュールを立ててから仕事を進めます。
しかし、最初からすべてを完璧に予測することはできません。
実際に始めてみると、想定していなかった問題が見つかったり、「こちらの方法の方が良かった」と気付いたりすることがあります。
だからこそ、考えることに時間を使いすぎて何も始められないのであれば、まず小さく試してみる。
そして、その結果を見て次の行動を考える。
私は、この姿勢が仕事では非常に大切だと思います。
「考えてから行動する」だけではなく、「行動しながら考える」。
この二つをうまく使い分けることが、成長につながるのではないでしょうか。
2. 失敗を「失敗だけ」で終わらせない
新しいことを試せば、当然うまくいかないこともあります。
しかし、うまくいかなかったからといって、その挑戦がすべて無駄だったとは限りません。
「なぜうまくいかなかったのか」「次は何を変えればいいのか」。
そこまで考えることで、失敗は次の行動につながる経験になります。
私は約30年間、金融ITの現場で仕事をしてきましたが、最初からすべてうまくできたわけではありません。
分からないことを調べ、周囲に聞き、時には失敗しながら、一つひとつ経験を積み重ねてきました。
大切なのは、失敗しないことではなく、失敗から何を学び、次にどう変えるかだと思います。
失敗を恐れて何もしなければ、失敗はしないかもしれません。しかし、そこから新しいものが生まれることもありません。
小さく試し、結果を確認し、次につなげる。その繰り返しが大切なのだと思います。
3. 将来を正確に予測することは難しい
仕事に慣れてくると、これまでと同じ方法を続ける方が楽になります。
「今までこのやり方で問題なかったから」「以前もこうやったから」。
もちろん、実績のある方法を使うこと自体が悪いわけではありません。
しかし、環境や技術、お客様が求めるものは常に変化しています。
特に、私たちが仕事をしているIT業界は、将来を予測することが非常に難しい業界です。
少し前まで当たり前だった技術が使われなくなり、新しい技術が急速に普及することもあります。
最近ではAIの進化によって、エンジニアの仕事の進め方そのものも大きく変わろうとしています。
そして、変化するのはIT業界だけではありません。
少子化による人手不足、円安をはじめとした経済環境の変化など、私たちの仕事や生活を取り巻く環境も変わり続けています。
こうした変化の中で、「5年後、10年後はこうなる」と個人が正確に予測することは、ますます難しくなっていると感じます。
だからこそ私は、将来を完璧に予測してから行動するのではなく、変化に合わせて自分自身も変わっていく力が大切なのだと思います。
今までのやり方を疑ってみる。新しい方法を試してみる。そして、良ければ取り入れ、うまくいかなければまた別の方法を試してみる。
大切なのは、「一度決めた正解を守り続けること」ではなく、その時々の環境に合わせて、自分なりの正解を探し続けることではないでしょうか。
4. 「試してみる」と「考えない」は違う
一方で、私は何でも考えずに行動すればいいとは思っていません。
以前このブログでも、「考えるエンジニアを育てたい」ということを書きました。仕事では、目的を理解し、自分なりに考えることが大切です。
その上で、考えても答えが出ないことや、実際にやってみなければ分からないことについては、まず試してみる。
そして、その結果を確認する。
「なぜうまくいったのか」
「なぜうまくいかなかったのか」
「次は何を変えるのか」を考える。
私は、
考える → 試す → 振り返る → 改善する
というサイクルを繰り返すことが、仕事の質を高め、自分自身を成長させていくのだと思います。
将来を正確に予測できないからといって、何も考えなくていいわけではありません。
むしろ、予測が難しいからこそ、今ある情報で考え、まず一歩動いてみる。そして、状況が変われば自分の考えや行動も変えていく。
計画に自分を合わせるのではなく、変化に合わせて計画も変える。
そんな柔軟さが、これからの時代にはより重要になるのではないでしょうか。
5. 変化を楽しめるエンジニアであってほしい
今月は「成長するエンジニアの考え方」をテーマに、「分からない」と言えること、報連相、説明する力について書いてきました。
そして今回の『仕事は楽しいかね?』を読んで改めて感じたのは、成長するためには、自分自身を変え続けることも必要だということです。
分からないことがあれば聞く。周囲と情報を共有する。自分の考えを相手に説明する。そして、新しいやり方を試してみる。
どれも一度身につけたら終わりではありません。
技術が変われば、新しいことを学ぶ。
仕事の進め方が変われば、自分のやり方も変える。
お客様が求めるものが変われば、それに合わせて自分自身も成長する。
変化を「怖いもの」と考えるのではなく、自分が成長するきっかけとして捉えることができるか。
私は、そんな変化を前向きに楽しめるエンジニアと一緒に仕事をしていきたいと思っています。
6. まとめ
『仕事は楽しいかね?』は、物語形式でとても読みやすい本ですが、仕事や成長について改めて考えさせられる一冊でした。
特に私が感じたのは、「まず試してみること。そして、その結果から学び、また変えていくこと」の大切さです。
私たちは、未来を正確に知ることはできません。
IT技術がどう変わるのか、AIによって仕事がどう変わるのか、少子化や経済環境が社会にどのような影響を与えるのか。
もちろん予測することはできますが、その通りになるとは限りません。
だからこそ、最初から完璧な答えを出そうとするのではなく、自分なりに考えて、小さく試してみる。
うまくいかなければ原因を考え、やり方を変えてもう一度試してみる。
うまくいったとしても、「もっと良い方法はないか」と考えてみる。
そうした積み重ねが、数年後には大きな差になるのではないでしょうか。
当社も、過去のやり方や一度決めた答えにとらわれるのではなく、社員一人ひとりが考え、新しいことを試し、そこから学び続けられる会社でありたいと考えています。
そして私自身も、経営者として、現役のエンジニアとして、将来を決めつけるのではなく、変化を見ながら考え、試し、必要であれば方向を変える。
その姿勢をこれからも大切にしていきたいと思います。
7. Podcast
Podcastでは、仕事への考え方やエンジニアとして成長するためのヒントについてもお話ししています。
ご興味のある方は、ぜひお聞きください。
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